アソシエーション・クロッケー競技規則

はじめに

 クロッケーが正式な競技として行われるようになったのは19世紀後半からであるが、それ以
後今日まで、幾度かルールに変更がみられてきた。しかし首尾一貫して採用され、範とされて
きたのは、イギリスのクロッケー協会(The Croquet Association)刊行の『The Laws of 
Association Croquet』で、英連邦諸国ではクロッケーの大憲章として広く知られている。
 一方、1970年代にクロッケーがリバイバルしたアメリカやカナダなどの新大陸諸国は、イギ
リスの伝統的なルールに従いつつも、一般への普及という観点から、ゲームの開始時のやり
方や打順などに関して多少修正した『アメリカ・クロッケー協会(USCA)ルール』を採用してい
る。しかし、コートの大きさ、フープ(ウィケット)、ボールなどの規格は両者ともまったく同じであ
り、したがって、統一ルールのもとに毎年、国際試合や国際交流大会が開催されている。
 このたび、クロッケー・アソシエーションの一加盟団体として国際的に承認された日本クロッケ
ー協会は、最新の国際ルールに基づいて、このルールを制定した次第である。なお、このルー
ルは、クロッケー・アソシエーションの了承を得ている。

1984年1月
日本クロッケー協会 


改定に寄せて

 アソシエーション・クロッケーがわが国に紹介されてはや10年が経過し、愛好者も着実に増え
続けてきている。当初は、諸外国の文献や映像記録ならびに本ルールブックを参考に、試行
錯誤を繰り返しながらクロッケーというゲームの楽しみを追及し,普及に努めてきた。
 しかしながら、この10年の間にクロッケーを愛する多くの人の努力と情熱により、イギリス、ア
メリカ、オーストラリア、ニュージーランドといった諸外国との交流が実現、年を重ねるごとに活
発なものになってきている。そしてこれらの交流を通じた実体験から、わが国のプレーヤーの、
クロッケーのルール・マナー・戦術・楽しみなどに対する理解は急速に深まり、現在では国際水
準のクロッケーとわが国のクロッケーとの間に、少なくとも感覚的なギャップは見当たらないレ
ベルにまで到達した。
 今回、わが国へのクロッケー導入10年を契機に、初版のルールブックを国際ルールに準拠
しながら、多くのプレイヤーの知見を基に、より理解しやすいものへと改訂した。わが国でのク
ロッケーのより一層の普及と、プレイヤーのレベルアップを望むところである。

1994年4月
日本クロッケー協会 


アソシエーション・クロッケー競技規則


第1章 コート,セッティング,用具,コート付属用品

第1条 スタンダード・コートとセッティング
(a)スタンダード・コート:
  スタンダード・コートは,32m×25.6m(35×28ヤード)の長方形とする。バウンダリー・ライン(コート 
  の境界線)は,はっきりと書き,ラインの内側が実際の境界となる(図1参照)。
(b)コート表示:
  コートの各コーナーは,T・U・V・Wとして区別される。また,4本のバウンダリー・ラインは,実際 
  の方位とは関係なく,南・西・北・東として区別される。
(c)ヤード・ライン,ヤード・ライン・エリア,コーナー・スポット,コーナー・スクウェア:
  各バウンダリー・ラインから90cm(1ヤード)内側の長方形のラインをヤード・ラインと言い,その各コ
  ーナーをコーナー・スポットと言う。また,ヤード・ラインとバウンダリー・ラインとにはさまれた部分をヤー
  ド・ライン・エリアと呼ぶ。各コーナーの,2本のコーナー・ペグとコーナー・スポットとコーナー・フラッグと
  で作られる正方形の部分は,コーナー・スクウェアと呼ばれる。
(d)ヤード・ライン・ボール,コーナー・ボール:
  ヤード・ライン上のボールをヤード・ライン・ボールと言い,また,ヤードラインのコーナー・スポット上の
  ボールをコーナー・ボールと言う。
(e)ボーク・ライン:
  コーナーTおよびVのコーナー・スポットから,それぞれコーナーWおよびUへ向かって11.9m(13ヤー
  ド)までのヤード・ラインを,ボーク・ラインと言う。
(f)スタンダード・セッティング:
  ペグはコートのセンターに立てる。フープは,北・南(短かい方)のバウンダリー・ラインに平行して立 
  てる。つまり,ペグから南と北へ,それぞれ6.4m(7ヤード)の地点にフープの中心が来るように立て 
  る。外側の4つのフープは,それぞれの2本の隣接するバウンダリー・ラインから6.4m(7ヤード)の地
  点に中心が来るように立てる。
(g)図1はスタンダード・コートのセッティングであり,本章における規定を説明するものである。 

第2条 用具
(a)フープ:
  フープは,直径1.6cm(5/8インチ)の一定の太さを持つ鉄製あるいはアルミニウム製の丸棒とする。
  高さは,グラウンド上からフープの上端まで30.0cm(12インチ)で,垂直に立てしっかり固定する。ク
  ラウン(フープの上端部)は,まっすぐでアップライト(フープの2本の柱)と直角にする。アップライトの
  内側の間隔は,9.4cm(3インチ11/16)〜10.2cm(4インチ)として,コート上のすべてのフープが同
  じ間隔になるようにする。フープはすべて白く塗り,第1フープのクラウンは青く,また,「ローバー・フ
  ープ」として区別される最後のフープのクラウンは赤く塗る。
(b)ペグ:
  ペグは,木製で,グラウンド上は3.8cm(1インチ1/2)の均等な直径を保ち,高さは,地表から45. 
  0cmとし,その先端にはクリップ取付用の独立した部分(取りはずし可能)を設け,しっかり固定し 
  て立てる。基底部は白く塗り,上部から下へ順に青・赤・黒・黄に色分けして塗ったものを用いる。
(c)ボール:
  ボールはそれぞれ青・赤・黒・黄(代用色として茶・緑・桃・白の組み合せも認められる)に色分けし
  たものを用いる。直径は 9.2cm±0.8mm(3インチ5/8±1/32インチ)とし,重さは,447g(15オン
  ス3/4)〜461g(16オンス1/4)とする。不完全な,または,損傷を受けたボールは競技中に交換す
  ることが許される。
(d)マレット:
  マレット・ヘッドは,木製または他の材質(それによってプレイヤーが有利にならない様な物)とし,ヘ
  ッドに重量を与えたり,強度を増すために金属を使ってもよい。ヘッドの両打球面(フェイス)は平 
  行で,あらゆる点で同一のものとする。フェイスの材質として金属を用いることは許されない。プレイ
  ヤーは,プレイに支障を来す損傷を受けた場合以外,プレイ中にマレットを取り変えてはならない。

第3条 コート付属用品
以下にあげる付属用品は,案内・便宜・装飾用に使用されるもので,コート・セッティングとはみなされ
ない。したがって,競技を妨げる場合には,一時的に取り除いたり,移動させてもよい。
(a)コーナー・フラッグ:
  フラッグ(旗)は,青・赤・黒・黄に色分けし,各コーナーT・U・V・Wへ順に立てる。フラッグには,
  長さ約30cm(約1フィート)の杭がついており,コート上にではなく,バウンダリー・ラインに接するよう
  に立てる。
(b)コーナー・ペグ:
  コーナー・ペグは直径約2cm(3/4 インチ),長さは地表から約7.5cm(3インチ)で,各コーナー・フ
  ラッグからそれぞれのバウンダリー・ラインに沿って約90cm(1ヤード)の地点に,バウンダリー・ライン 
  に外側から接するように合計8本立てる。これとは別に,ボーク・ラインを示すためにペグやマーカー
  を使うこともある。
(c)フィニッシング・ペグのクリップ取付部:
  クリップ取付用の独立した部分は,ペグ先端部につける。
(d)クリップ:
  クリップは,コート上の競技の進行状況を示すために使用する。各打席のはじめに,それぞれのボ
  ールが目指すフープやペグに,ボールと同じ色のクリップをつけて区別する。ボールが目指すフープを
  通過すれば,その打席の終了時に,クリップをはずして,次のフープまたはペグにつける。ペグが得 
  点されれば,クリップはコート上から取除かなければならない。前半6フープはクラウンに,後半の6
  フープはアップライトにクリップを取付けて区別する。各プレイヤーは,他のプレイヤーがまちがえてクリ
  ップを取付けているのを発見した場合,直ちに注意し,クリップを正しい位置につけるようにする。
(e)ボールが遠くへ転がるのを防ぐために,適当な高さのチェック・フェンスをコートの外側,バウンダリー・
  ラインから約1ヤードの周囲に設けることが認められており,またそうすることが望ましい。



第2章 シングルス・プレイ競技規則

A.ゲームの概要

第4条 ゲームの紹介
(a)ゲームの目的:
  ゲームは2人のプレイヤーの間で競技される。プレイヤーの一方が青と黒,他方が赤と黄のボールを
  使って競技する(茶と緑,ピンクと白の組合せも認められる)。ゲームの目的は,どちらかのプレイヤ
  ーが相手より先に,両方のボールを使って,12フープ・ポイントと1ペグ・ポイント,合計26ポイントを
  得点することであり,26ポイントを先取したプレイヤーが,ゲームの勝者となる。各ボールは,図1に
  示した順序の方向に従ってフープを通過するごとに,1フープ・ポイントが与えられる。このことを,ラ
  ンニング・ア・フープ(フープの通過)と言う。しかし、1回のショットで,他球にロッケーし,そのままフー
  プを通過した場合は,第16条A.の場合以外,そのボールのフープ通過は認められない。12フープ・
  ポイントを通過したボールはローバーと呼ばれ,そのあとペグに当ててペグ・ポイントを得点できる(ハ
  ンディキャップ・プレイ,第39条も参照のこと)。
(b)競技の方法:
  競技は,ボールをマレットで打って行う。正しいショットの仕方については,第31条,第32条を参照
  のこと。競技しているプレイヤーをストライカーと呼び,ストライカーが打つボールをストライカーズ・ボー
  ル(自球)と言う。ストライカーは相手のボールを打ってはならず,1打席中に,自分の2つのボール
  のうち1つだけ打つことができる。また,ストライカーは,自分のボールを打つことによって,他のボール
  を動かしたり,フープを通過させたりすることができるが,他のローバー・ボールに当ててペグ・ポイント
  を上げるには,ストライカーズ・ボールもローバー・ボールでなければならない(第15条,ペグ・ポイント
  を参照のこと)。
(c)打席:
  プレイヤーは交互に競技を行う。プレイヤーは,1回の打席で1つのショットをする資格が与えられ,
  そのショットでストライカーズ・ボールがフープ・ポイントを得点できない場合や,他のボールに当たらな
  い場合には,その打席は終了する。フープを通過させると,ストライカーには1回の継続ショットが与
  えられる。他のボールに当てた場合には,ストライカーはそのボールにロッケーしたと言われ,2回の
  追加ショットが与えられる。この2回のうち最初のショットは,クロッケー・ショットと言い,ストライカー 
  ズ・ボールをロッケー・ボールに接触させて置くもので,クロッケー・ショットにおいては,ロッケー・ボール
  はクロッケー・ボールと呼ばれる。ストライカーは,クロッケー・ショットの際に,自球を打って,クロッケ 
  ー・ボールを転がすか動かさなければならない。また,クロッケー・ショットにおいて,クロッケー・ボール
  がコート外に出れば,あるいは,ストライカーズ・ボールが残りのボールにロッケーしたり,フープを通過
  したりしないでコート外に出れば,その打席は終了する。
  ストライカーは,1打席につき,各ボールに対して1度ずつロッケーすることができ,第14条,第16条
  A.の通りに自らフープを通過すれば,1度ロッケーしたボールでも,さらにロッケーすることができる。 
  打席の最初に,ストライカーが,自球を他球に接触させてプレイすることを選んだ場合には,ストラ
  イカーズ・ボールはロッケーしたとみなされ,その打席はクロッケー・ショットから始める。したがって,こ
  れら一連のショットを活用すれば,ストライカーは1打席中に1つまたはそれ以上のフープ・ポイントを
  あげることができる。このことをブレークと言う。しかし,フープ通過による継続ショットは,クロッケー・シ
  ョットに加算されることはない。すなわち,
 @1回のショットでフープを通過し他球にロッケーした場合は,ただちにクロッケー・ショットを行う。
 Aクロッケー・ショットにおいて,ストライカーズ・ボールが残りのボールにロッケーした場合は,ただちにク
  ロッケー・ショットを行う。
 Bクロッケー・ショットにおいてストライカーズ・ボールがフープを通過した場合は,フープ通過による継 
  続ショットを1回だけ行う。
 C1回のショットで2つのフープを通過した場合は,1回だけの継続ショットを行う。
  上記の補足については,第16条第20条ロッケーおよびクロッケーの総合的規則を参照のこと。

第5条 ボール・イン・ハンド
(a)ボール・イン・ハンドとは,動かす必要のあるボールのことであり,そのボールを手で取り上げて,次の
  規則に従ってコート上の新しい位置に置くものである。すなわち,
 @ロッケーしたボール(第17条(b))あるいはロッケーしたとみなされるボール(第16条(c))。
 Aコート外へ出たボール,およびヤード・ライン・エリアにあるボール(第6条第7条第8条第18条
  (b))。
 B第13条(b)第36条に従って取り上げたボール。

第6条 ボール・オフ
ボールはコート外へ出たらただちにボール・イン・ハンドとなる。その場合,第8条によって置き直されるま
で,そのボールは競技には関係のないコート外の物とみなされる。ボールは直上から見て少しでも実際
の境界(バウンダリー・ラインの内側の線)に触れたら,ボール・オフとみなされる。

第7条 ヤード・ライン・エリア内のボール
各ショットの終了時にヤード・ライン・エリア内にあるボールは,そこからさらにショットが続行されるストライ
カーズ・ボールの場合以外,ボール・イン・ハンドとなる。打席の最後のショットでヤード・ライン・エリア内
に止まった場合のみ,ストライカーズ・ボールはボール・イン・ハンドとなる。

第8条 コート外へ出たボールとヤード・ライン・エリア内のボールのリプレイスメント(置き直し)
(a)各ショットの終了時に,コート外へ出たボールや,クロッケー・ショット後のストライカーズ・ボール以外
  のヤード・ライン・エリア内にあるボールは,そのボールがコート外へ出た地点から最も近いヤード・ラ
  イン上へ,また,ヤードライン・エリア内のボールは,そのボールに最も近いヤード・ライン上へ,次の 
  ショットをする前に置き直す。
(b)これらのボールを置き直すヤード・ライン上やコーナー・スポット上に他のボールがある場合,そのボ 
  ール(複数の場合はどちらか)に接触させて,ヤード・ライン上のどちらかのサイドに置く。もし,2つ 
  のボールが接触して,ヤード・ライン上にあり,そのうちの1つがコーナー・スポット上にある場合には,
  置き直される第3のボールは,コーナー・スポット上のボールに接触しているボールとは別のサイドの
  ヤード・ライン上に置き直すようにする。
(c)ヤード・ラインの近くにボールがあり,ヤード・ライン上に正しくボールを置き直すことができない場合
  は,ヤードラインに少しでも触れるようにして置き直せばよい。また,コーナー近くにボールがあり,コ
  ーナー・スポット上にボールを置けない場合には,コーナー・スポットにできる限り近いヤード・ライン 
  上にボールを置くようにする。
(d)2つあるいはそれ以上のボールをこの規則に従って置き直す際にあるボールが他のボールの位置を
  邪魔してしまう場合には,ボールを置き直す順序はストライカーの選択によるものとする。

第9条 ゲーム開始前のトス
トスに勝ったプレイヤーは,先行打撃権とボール選択権のどちらかを選択する。これを選択権と言う。
もし,トスの勝者が先行打撃権を選択したら,相手にはボール選択権が与えられる。試合が2回以
上のゲームから構成される場合には,選択権は,最初のトスの後,交互に与えられる。

第10条 ゲームの開始
最初のストライカーが,ボーク・ライン上好きな位置から,自球2つのうち1つを打ち,イン・プレイの状態
にする。その打席が終了したら,相手も同様にショットをする。その後,第3・第4打席で,それぞれ残
りのボールをショットし,すべてのボールをイン・プレイにする。

第11条 ボール・イン・プレイ
第10条の通りにショットされたボールは,ポイントをあげたりロッケーしたりできるが,このようなボールをイ
ン・プレイのボールと言う。イン・プレイの状態は,コート外に出たり,ボール・イン・ハンドの場合を除き,
ペグ・ポイントをあげるまで継続する。

第12条 ストライカーによるボールの選択
すべてのボールがイン・プレイになると,ストライカーはその打席において,自球の2つのうちどちらのボー
ルを打つかは,ストライカーの選択に任される。
 
第13条 ワイヤード・ボール
(a)ボールは以下のような場合,他のボールに対してワイヤード・ボールと呼ばれる。
 @他のボールをねらうライン上に,フープのアップ・ライトやペグがあり,ストライカーズ・ボールを邪魔し
  ている場合。
 Aフープのアップ・ライトやペグがあり,ストライカーが通常のスタイルではボールをショットすることができ
  ず,マレットの打球面のどの部分を使ってもボールの中心を打つことができないため,他のボールに
  自由にロッケーすることができない場合。また,ストライカーズ・ボールがフープの中にあり,他のボー
  ルを自由にロッケーすることができない場合。単にフープやペグのために,ストライカーの通常のショッ
  トのスタンスが妨害されているだけの場合は,ワイヤード・ボールとは呼ばれない。
(b)打席の始めにおいて,すべての他球に対してワイヤード・ボールになっている場合,そのボールはボ
  ール・イン・ハンドとなり,どちらかのボーク・ライン上に置き直してショットすることができる。

B.フープ・ポイント,ペグ・ポイント,ロッケーおよびクロッケーの総合的規則

第14条 フープ・ポイント
この規則は第4条(a)を繰り返し,かつ補足するものである。
(a)図1に示した順序と方向に従ってフープを通過したボールには,1フープ・ポイントが与えられる。 
  これを,ランニング・ア・フープ(フープの通過)と言う。しかし,1回のショットで,他球にロッケーし,そ
  のままフープを通過した場合は,第16条A.の場合以外,そのボールのフープ通過は認められない。
(b)規定の順序に従ってフープを通過させるためにボールがアプローチする側を,フープのプレイイング・
  サイドと呼び,その反対側をノン・プレイイング・サイドと呼ぶ。フープ・ポイントをあげるためには,ボー
  ルは完全にフープを通過しなければならない。すなわち,
 @フープ通過の最初は,ボールの前面が,まず,ノン・プレイイング・サイドに接するフープの垂直面 
  を越え,
 Aその後,ボールの進行に従って,プレイイング・サイドに接するフープの垂直面をボールの後面が越
  えた時にはじめて完全なフープ通過とみなされる。
 Bしかし,ボールが完全にフープを通過しても,その後,転がってプレイイング・サイドに接触して止ま
  った場合には,フープ通過とはみなされない。
 Cロッケー・ボールがフープの中にあり,そこからクロッケー・ショットをして正しい方向からフープを通過
  したストライカーズ・ボールは,そのフープ通過は認められるが,ノン・プレイイング・サイドからロッケ 
  ー・ボールに接触させてクロッケー・ショットをしても,ストライカーズ・ボールのフープ通過は認められ 
  ない。
(c)ボールがフープ・ポイントをあげたら,その後引き続きクロッケー・ショットをしたり,第19条(c)によって
  打席が終了しない限り,1打の継続ショットが与えられる。
(d)ストライカーズ・ボール以外のボールが,ストライカーズ・ボールやストライカーズ・ボールにロッケーされ
  た第3のボールによって,フープを通過させられた場合,これをピールと言う。

第15条 ペグ・ポイント
この規則は,第4条(a)および(b)を補足するものである。
(a)12フープ・ポイントをあげたボール(ローバーと言われる)は,その後,ペグに当ててペグ・ポイントをあ
  げることができる。また,他のローバー・ボールに当ててペグ・ポイントをあげさせる場合,ストライカー
  ズ・ボールもローバーでなければならない(第39条,ハンディキャップ・プレイを参照のこと)。
(b)ローバーのストライカーズ・ボールが,ペグに当たると同時に,他球にロッケーした場合,ペグ・ポイン
  トをあげるか,ロッケーをとるかは,ストライカーの選択に任される。この場合も,もしロッケーを選択し
  なければ,自動的にペグ・ポイントが与えられる。
(c)ローバーのストライカーズ・ボールを他球に当てて,それをペグに接触している他のローバー・ボール
  に当てた場合,ペグから離れるように当てない限り,そのローバー・ボールはペグ・アウトとなる。同様
  に,打席のはじめにおいて,ローバーのストライカーズ・ボールがペグに接触している場合,ストライカ
  ーがそのボールをペグから離す方向に打ち出さない限り,そのボールはペグ・アウトとなる。
(d)ペグ・アウトになったボールは競技終了となり,コート外の物とみなされるが,そのショットの間に起こ
  る,ペグ・アウトになったボールに関する妨害については,第34条(b)に従って処理する。
(e)ストライカーは,次のショットを行う前に,ペグ・アウトしたボールをコート外に出すようにする。

第16条 ロッケー
第16条から第20条までは,第4条(a)および(c) を繰り返し,かつ補足するものである。
(a)ロッケーした場合:打席中,ストライカーは各ボールに1度ずつロッケーすることができ,また,その打
  席中にフープを通過すれば,あるいは第16条A.に従ってフープを通過したとみなされれば,新たに
  各ボールにロッケーすることができる。
(b)実際のロッケー:ストライカーズ・ボールが他球に直接当たり,または,フープやペグにはね返されて
  他球に当たった場合,実際にロッケーしたとみなされる。しかし,
 @1度のショットで,上記規則に従って,2つあるいはそれ以上のボールにロッケーした場合,一番最
  初に当たったボールにのみロッケーしたものとみなされる。2つあるいはそれ以上のボールに当たるの
  が同時であるとみなされる場合には,ストライカーは1つだけロッケー・ボールを選ぶことができる。
 Aローバーであるストライカーズ・ボールが,同時にペグと他球に当たった場合は,前記第15条(b)
  通りにする。
(c)ロッケーしたとみなされるボール:以下の場合,ストライカーはロッケーしたとみなされ,ボール・イン・ 
  ハンドとなる。
 @打席の最初に,ストライカーが他球に接触しているボールを選んでプレイしようとする場合。
 A打席が継続している間に,ロッケーをする資格のあるボールに当てた場合。
上記 @と同様な状況において,ストライカーズ・ボールが2つ以上のボールに接触している場合,スト
ライカーはそのボールのうち1つをロッケー・ボールとして選び,そのボールに対して実際のロッケーが認め
られる。また,ストライカーが,ヤード・ライン・ボールを含む相互に接触した2つのボールに対してプレイ
する場合も,同様に,ストライカーは2つのボールのうち1つをロッケー・ボールとして選び,そのボールに
対してロッケーが認められる。この場合,どちらのボールを選んだかは,クロッケー・ショットの際に判明す
る。

第16条A フープ通過中のロッケー
ストライカーズ・ボールが完全にフープを通過する前(フープ通過の途中)に,ノン・プレイイング・サイドに
あるボールに当り,その後完全にフープを通過した場合,ストライカーズ・ボールはフープ・ポイントをあ
げ,その後ロッケーをしたものとみなされる。ロッケーの後完全にはフープを通過できなかった場合には,
フープ通過は認められない。

第17条 ロッケーに関する諸規定
(a)第16条A.の場合を除いて,1回のショットで他球にロッケーし,その後フープを通過しても,フープ・
  ポイントは認められない。
(b)ストライカーズ・ボールがロッケーしたら,そのロッケー・ボールがペグ・アウトしない限り,ストライカー 
  ズ・ボールはロッケー・ショット終了後ただちにボール・イン・ハンドとなり,ストライカーは第18条,第 
  19条に基いてクロッケー・ショットを行う。上記例外の場合は,ストライカーズ・ボールはその場所に 
  イン・プレイの状態としてとどめ,ストライカーの打席は終了する。
(c)ロッケーしたボールは,止まるまでイン・プレイであるが,それによってゲームの状況が変わらない限 
  り,時間節約のために,止まらないうちに取り上げても構わない。

第18条 クロッケー・ショットにおけるストライカーズ・ボールの位置
(a)クロッケー・ショットをするには,ストライカーズ・ボールをロッケー・ボールに接触させてグラウンド上に
  置かなければならないが,ロッケー・ボール以外のボールに接触しなければ,ロッケー・ボールのどの
  方向の部分に接触させてもよい。下記(b)の様に,クロッケー・ショットにおいて,ストライカーズ・ボー
  ルがロッケー・ボール以外のボールに接触している場合でも,そのボールを動かしてはならない。
(b)3つのボールが相互に接触している場合,ストライカーはロッケーしたボールに自球が接触している
  とみなしてプレイする。また,4つのボールが相互に接触している場合は,第4番目のボールはスト
  ライカーズ・ボールと接触させないで置き,他の1つもしくは2つのボールに接触させる。
(c)クロッケー・ショットをする前に,ストライカーは,ロッケー・ボールに触れたり固定させたりしてもよい。
  また,ロッケー・ボールを固定させるために必要であれば,マレットではなく,手や足でその場所を押
  すことも許される。ストライカーはロッケー・ボールの位置を故意に変えてはならないが,無意識に動
  かしてしまった場合には,ペナルティーなしで元の位置に戻すことができる。

第19条 クロッケー・ショット 
(a)ロッケー・ボールは,クロッケー・ショットの際にはクロッケー・ボールと呼ばれる。
(b)ストライカーは前述の要領でボールを置いてクロッケー・ショットを行い,自球でクロッケー・ボールを 
  転がすか,触れて動かさなければならない。
(c)クロッケー・ショットにおいて,以下にあげるボールがコート外に出た場合,ストライカーの打席は終 
  了する。
 @クロッケー・ボール
 Aストライカーズ・ボール(他球にロッケーしたり,そのクロッケー・ショットでフープ・ポイントをあげた場合
  を除く)

第20条 継続ショット
クロッケー・ショット後,以下の場合を除いて,ストライカーは1打の継続ショットが与えられる。
(a)上記第19条(c)に基いて打席が終了した場合。
(b)他球にロッケーし,更にクロッケー・ショットを得た場合。

C.競技における全般的規則

第21条 ショット目標のマーキング
この規則は,競技の習慣およびエチケットに準じるものとする。

第22条 ショット間のボールの移動
ストライカーのプレイによらずに,その他の原因で動いたり,フープを通過したボールは,ただちに元の位
置にもどし,その間のフープ・ポイントは認められない。また,ストライカーが次のショットに備えて構えた
ために動いたボールや,自分の打席が終了したと間違えてそのままにされたボール,あるいは裁定によ
りその位置に置くものと決められたボールは,それぞれその位置に動いて止まったものとみなされる。

第23条 コート表面のコンディションの不備
(a)コート上に落ちている障害物(たとえば,虫の死骸,落葉など)は,取り除いてもよい。
(b)ストライカーは,コート上の状態の不公平さを避けるために,ボールの位置を変えてはならない。し
  かし,その不公平さがコーナー・スポットに穴があるとか,完全には埋められていない穴や窪みがある
  など,コート表面の特別な損傷によるものであれば,この限りではない。しかし,コート表面の特別
  な損傷の構成要件の中には,普段使用しているコートなどの通常の表面の傷みは含まれない。
  コート表面に特別な損傷がある場合には,それを避けるために必要最低限だけ,かつ,それによっ
  てストライカーが有利にならない程度にボールを動かすことが許される。
  このようにしてあるボールが動かされた場合,他のボールも動かして,各ボールの相対的位置関係
  を動かす前と同一にしなければならない。そのようにしても,うまく置き直せないボールがある場合に
  は,もう一度全体的に置き直すようにする。
(c)ワイピング:ストライカーは,汚れたボールをきれいにするため,いつでもそのボールを取り上げてもよ
  い(競技の習慣およびエチケットを参照のこと)。

第24条 ショットの妨害となる障害物
ショットの妨害となりそうな固定された物体がある場合,ストライカーは,マレットのスウィングに影響のな
い位置までボールを動かすことができるが,それによって有利にならないように,他のボールの相対的位
置関係も動かす前と同一にしなければならない。そのようにしても,うまく置き直せないボールがある場
合には,もう一度全体的に置き直すようにする。

第25条 特定の競技規則
コートが,あるクラブや個人によって運営されている場合,そのコートに特有な条件に適合させるため
の,本競技規則とは別の,特定の競技規則は,委員会の認可を受けなければならない。このような
特定の競技規則が,適切な委員会の認可を受けていれば,そこでの競技は,その競技規則にも従
わなければならない。

D.反則や妨害に関する規則

第26条 用語の定義
(a)事前通告:
  ストライカーが反則を犯したり,犯しそうになるのを相手が発見した場合,その反則をやめさせた 
  り,確認したりするまで,ストライカーにプレイを中断するよう申し入れることができ,これを事前通告
  と言う。その際,相手は,言葉やジェスチュアで事前通告をすることができる。事前通告をしたら,
  問題となる反則が解決するまでプレイを中断する。この問題が両者の話し合いで解決したら,スト
  ライカーはプレイを再開し,ボールは元の場所に置き直される。
(b)抗議の限界:
  抗議を申し入れるには,その問題となる反則が,本規則に基いて訂正されうる時間内に限られ 
  る。抗議の限界については,各規則に詳述され,その要約は表1に示した。
(c)宥恕:
  抗議の限界内に反則が発見されない場合,規則に従って,その反則は宥恕された(見逃された)
  と言う。この場合,それに関わるプレイは有効とみなされる。
(d)放棄:
  相手が,そのボールを有効にプレイされたものとみなすため,第32条(b)@に基く裁定をした場合,
  その反則要求は放棄されたと言う。この場合,そのショットでボールがフープを通過していたらフー 
  プ・ポイントは認められるが,第19条(c)に基いて打席は終了する。
(e)打席の終了:
  プレイヤーが,その打席が終了したと思ってコート外に出た場合,あるいは,コート外に出なくても,
  その次のプレイヤーが打席にはいりプレイを始めた場合,ストライカーの打席は終了する。

第27条 ショットの間違え
プレイヤーが間違えたために,してはならないショットを1打あるいはそれ以上行った場合,相手はその
間違えを発見したらただちに通告し,それらのショットは無効となり,元の位置にもどされる。しかし,プ
レイヤーが間違えてショットをしても,相手がそれに気付かないまま,そのプレイヤーの打席が終了し,
相手が1打でもショットを打ったら,その間違えは見逃されたことになり,その間のすべてのプレイは有効
とされるが,ポイントは,規定の順序・方向により得られたものでなければ認められない(ハンディキャッ
プ・プレイの第39条A.(a)を参照のこと)。

第28条 間違えて置かれたボールのショット(一般的規則)
(a)位置を間違われて置かれ,それをショットすることで有利になると考えられるような,ストライカーズ・
  ボールを含むあるボールをショットしようとするのを発見した場合,相手プレイヤーは,ショットする前
  にそのことをストライカーに通告する(下記(b)参照)。以下にあげる特別な事例において,事前に 
  通告する権利と義務は,相手プレイヤーに認められた唯一の矯正手段と考えられるが,事前に通
  告しなかった場合,第 32条に基いてそのショットは有効とみなされる。しかし,位置を間違えて置
  かれたボールのうち,そのショットによってまったく動かなかったものは,元の正しい位置にもどされる。
本条が適用される場合とは,
 @前回のショット終了後,ボール・イン・ハンドとなったボールを正しく置き直さずに,次のショットを行う
  場合。
 Aヤード・ライン・エリア内にあるべきボールを,打席中不当にヤード・ライン上に移動させて,それを 
  ショットする場合。
 B不当にヤード・ライン・エリア内に残されているストライカーズ・ボール以外のボールに対してプレイす
  る場合。
 Cボーク・ライン上にあるべきストライカーズ・ボールを,他の場所に移してショットする場合。
 Dクロッケー・ショットにおいて,クロッケー・ボールに接触させていないストライカーズ・ボールをショットす
  る場合。
 Eクロッケー・ショットにおいて,クロッケー・ボール以外の第3のボールにも接触しているストライカーズ・
  ボールをショットする場合。
 Fその他,第29条で規定する以外の場合。
(b)事前通告の例外:
  ストライカーが間違えて,打つべきでないボールをショットしようとする際,たとえそれが,間違った位
  置に置かれたボールであっても,プレイヤーは事前通告をしてはならない。

第29条 間違えて置かれたボールのショット(一般規則における例外)
(a)ボールを間違えてクロッケー・ショットをした場合:
  ストライカーがボールを間違えてクロッケー・ショットをしようとする際,相手はその反則を発見したら,
  ストライカーが次のショットをする前に事前通告をして,プレイを中断させることができる。その場合,
  相手側は,クロッケー・ショットをやり直させるかどうか選択することができる。やり直させる場合に  
  は,ストライカーはボールを正しい位置に置き,その後通常のプレイを行う。クロッケー・ショットのやり
  直しをしない場合には,間違えられたボールを含む2つのボールの位置関係を正し,その後,正し
  くクロッケー・ショットが行われた場合と同様のプレイを行う。相手が事前通告を行わなかった場合,
  間違えたボールに対してストライカーズ・ボールがロッケーをしたものとみなし,クロッケー・ショット後 
  各ボールはそのままの状態でイン・プレイとし,その後通常のプレイを行う。
(b)してはいけないクロッケー・ショットをした場合:
  ストライカーが間違えて,すでにロッケーをしてしまったボールに対してクロッケー・ショットをしようとす
  る際に,相手はその反則を発見したら,ストライカーが次のショットをする前に事前通告をして,プレ
  イを中断させることができる。この場合,すべてのボールは正しい位置にもどされ,ストライカーはペ 
  ナルティーなしでその打席を継続することができる。相手が事前通告を行わなかった場合,そのボ 
  ールに新たにロッケーしたものとみなされ,クロッケー・ショット以降の通常のプレイを継続することがで
  きる。
(c)クロッケー・ショットをしなかった場合:
  ストライカーが間違えて,しなくてはならないクロッケー・ショットを怠った際,相手はその間違えを発
  見したら,ストライカーが次のショットをする前に事前通告をして,プレイを中断させることができる。
  この場合,ストライカーはすべてのボールを正しい位置にもどし,クロッケー・ショットを行わなければ
  ならない。相手が事前通告を行わなかった場合,ロッケーされなかったものとみなされ,その後通常
  のプレイを行う。
(d)間違えてコート外へボールを出した場合やコート外へボールを出さなかった場合:
  ストライカーの間違えにより,ペグ・アウトしていないボールをコート外へ出した場合や,ペグ・アウトし
  たボールをコート外へ出さずにイン・プレイのままにしておいた場合,その間違え以降のすべてのプレ
  イは無効とみなされる。すなわち,競技終了前にその間違えが発見されれば,その間のポイントは
  訂正され,時間制限を設けた競技の場合には,その間のロス・タイムが競技時間に加算される。
  その後,正規のプレイヤーにより競技が再開される。

第30条 ボール間違え
(a)第10条に基くゲーム開始の際,ストライカーがその打席の最初のショットでイン・プレイになっていな
  い相手のボールを打った場合,その間違えが相手に発見される以前に行われた打席中のすべて 
  のショットは有効とみなされる。したがって,その間に正しい方向と順序で得点されたポイントは,正
  規のボールでプレイされたものとみなされ,すべて認められる。相手が間違えを発見した場合,間 
  違えた相手のボールは,ペナルティーなしでストライカーの正規のボールと交換される。
(b)上記(a)の場合を除いて,ストライカーが間違えて相手のボールを打った場合には,その反則が見
  逃されない限り,ストライカーの打席は終了する。ボール間違えのショットのうち最初の1打がクロッ
  ケー・ショットの場合以外,各ボールは元の位置にもどされる。ボール間違えのショットのうち最初の
  1打がクロッケー・ショットの場合には,ストライカーズ・ボール以外のすべてのボールは元の位置にも
  どされ,ストライカーズ・ボールはボール・イン・ハンドとなり,クロッケー・ショットのための正しい位置に
  置き直される。このようにして元の位置にもどされたボールの中に,ヤード・ライン・エリア内に置かれ
  たボールがある場合,そのボールは所定の規則に従ってヤード・ライン上に移される。
(c)相手が次の打席で最初のショットをするまでに,ストライカーの間違えが発見されなければ,その間
  違えは見逃されたものとされる。この場合,各ボールはショット後のままにしておくが,その間のポイン
  トは以下の場合にのみ認められる。
 @ボールを間違えてプレイした際の,他のボールによりピールされて得たポイント。
 Aストライカーズ・ボール以外のボールを間違えてプレイした際の,正しい方向と順序で得た,ストラ
  イカーズ・ボール以外のボールのポイント(ハンディキャップ・プレイの第39条A.(b)を参照のこと)。

第31条 ショットならびにショットの制限時間に関する定義
(a)ストライカーは,ボールを打とうとしてマレットをスウィングした時に,ショットを開始したものとみなされ
  る。しかし,ストライカーがショットをする前に,あるいはショットに関する反則を犯す前に,意識的に
  マレットを止めた場合,もう1度ショットをやり直すまでは,そのまま続けてボールを打ってはならな 
  い。
(b)ショットとは,ボールを打とうとするときのマレットのすべての動きを指し,また,ボールを打った後の, 
  動いているボールとマレットとのいかなる接触もこれに含まれる。ストライカーがボールを打ち損ねた 
  り,ボールを打たずにそのままにして置く意志を告げた場合も,ショットが行われたとみなされる。上
  記のいかなる場合においても,その場にあるボールに対してプレイしたものとみなされる。
(c)ストライカーがスウィングを完了し,そのショットの構えを解いた時に,そのショットは終了する。ここで
  定義したショット終了の後は,以下の規則に基くいかなる反則も問われない。しかし,ショットに  
  は,ボールを打ったことで起こるすべての影響が含まれ,すべてのボールが停止するまで,あるいは,
  ペグ・アウトしたりコート外に出たりするまで,ショットは終了したものとみなされない。

第32条 ショットにおける反則
(a)ストライカーがショットをする際,以下の場合は反則となる。
 @マレット・ヘッドに手が触れた場合,あるいは,マレットを蹴ったり,他のマレットで叩き,その反動で
  ショットした場合。
 A手や腕,あるいはマレットのシャフト部分を地面についてショットした場合。
 Bショットに直接的に関係する手や腕,または,マレットのシャフト部分を,足に接触させてショットし
  た場合。
 Cマレットのフェイス(打撃面)以外の部分でボールを打った場合。打つボールが邪魔されていない場
  合のショットにおける,思いがけないミス・ショットは,この規則で言う反則には該当しない。
 Dストライカーが,(ショットの音が)はっきりと聞こえるように打たなかった場合。
 Eクロッケー・ショットや,他のボールに当てるための継続ショットにおいて,接触した2つのボールが離
  れた後も,ストライカーズ・ボールが押し出されたり引き回されたりするようにショットした場合(プッシ
  ュ・ショット)。
 Fシングル・ボール・ショットで,ボールを押し出したり,引き回したりするようにショットした場合。
  注:上記E,Fにおける「押し出し」「引き回し」とは,マレットとボールの接触がある時間維持され
  ているとみなされる場合や,ボールに対するマレットの最初の接触の後,マレット・ヘッドの押しつけ 
  によってさらに力が加えられているとみなされる場合を意味する。
 G1回のショットにおいて,明らかに2度の接触が音などにより認められるように打った場合(ダブル・タ
  ッピング),あるいは,ストライカーズ・ボールが他のボールに当たった後も,マレットとボールの接触が
  維持された場合。しかし,これが,ロッケー・ショットによって,あるいはそのショットでペグ・アウトさせら
  れたボールの妨害によって起きた場合は,反則とはみなされない。
 Hマレットでフープやペグを直接叩き,その震動で(マレットやフープに接触している)ボールを転がした
  り動かしたりした場合。
 Iアップライトやペグに接触しているボールを,それらから離す方向に打ち出さず,アップライトやペグ 
  に当てるようにショットした場合(クラッシュ・ショット)。
 Jストライカーズ・ボール以外のボールや,身体・衣服の一部や,ストライカーズ・ボールだけが触れる
  ことを許されている身体・衣服の一部に,マレットが触れた場合。また,ストライカーズ・ボールだけが
  再び接触することを許されているマレットの一部に,ストライカーズ・ボール以外のボールが接触した
  場合。
 Kクロッケー・ショットにおいて,クロッケー・ボールが転がったり動いたりしなかった場合。
(b)反則の処理(ペナルティーを含む)
 @反則が見逃されない限り,ストライカーの打席は終了し,そのショットにおけるポイントは撤回され 
  る。また,第19条(c)に基くクロッケー・ショットの中の反則でストライカーの打席が終了した場合を除
  いて,すべての場合,各ボールは元の位置にもどされる。第19条(c)に基いてクロッケー・ショットの 
  打席が終了した場合は,相手プレイヤーは本規則による反則要求を放棄して,各ボールが有効
  にプレイされたものとみなす。
 Aストライカーがその打席の次のショットを行うまでに,反則が発見されなかった場合,その反則は見
  逃されたものとする。

第33条 ショット間のボールの妨害
各ショットの間に,第22条で規定された止まっているボールが動いた場合,ペナルティーなしで元にもど
される。

第34条 ショット中のボールの妨害
(a)ストライカーによるショット中のボールの妨害:ストライカーが自球をショットし,そのボールが止まる前
  に,ストライカーにそのボールが接触してもペナルティーは課されない。しかし,ボールが止まった後に
  接触した場合は,そのボールは元の位置にもどされる。
(b)外的要因によるショット中のボールの妨害:天候以外の外的要因により,ショットの結果に実質的
  な影響を与えるボールへの妨害があった場合,もう1度ショットをやり直すことができる。それ以外の
  場合には,妨害がなかった場合に止まったであろう位置に置き直されるが,それによるロッケーやポ
  イントは認められない。ローバー・ボールが,既にペグ・アウトしたボールによってペグ・ポイントを妨害
  された場合,上記と同様,妨害がなかった場合に止まったであろう位置に置き直される。
(c)相手プレイヤーによるショット中の妨害:相手プレイヤーによるショット中のいかなる妨害も,第34条
  (b)として扱う。
(d)ロッケーしたボールへの干渉:ロッケーしたボールは,そのショットが終了するまで(ロッケーしたボール
  が止まるまで)イン・プレイであり,イン・プレイ中は,ゲームの状況に影響がない場合に限り,時間
  節約のために取り上げることが許される。

第35条 得点間違え(クリップのつけ間違えを含む)
(a)各プレイヤーは,間違えてクリップが取付けられているのを発見した場合,直ちにそれを注意し,ク
  リップを正しくつけるようにする。
(b)得点間違えは,競技終了前ならばいつでも訂正することができる。
(c)ストライカーが,その打席の終了時にクリップを正しくつけず,その結果,相手プレイヤーがそのクリッ
  プを正しくつけ直させずに,そのクリップの状況に応じてプレイを行った場合,相手プレイヤーは,クリ
  ップをつけ間違えたプレイヤーの次の打席の2打目のショットの前までに,そのことを通告すれば,最
  初に間違えた位置までボールをもどすことができる。クリップのつけ間違えのために,相手プレイヤー
  がその打席の最初のショットの時に間違えさせられた場合には,プレイのやり直しの際に,自球のう
  ちもう1つの方のボールでショットを行ってもよい。
(d)ゲームの進行状況に関して相手から間違ったことを言われ,ショットをした場合,そのストライカーは
  上記規則のようにショットをやり直すことができる。



第3章 各種競技に対する第2章の適用

A.アドバンスド・シングルス・プレイ競技規則

 両プレイヤーの了承により,ゲームがアドバンスド・プレイで行われる場合,シングルス・プレイの競技
規則は,以下の規則によって補足される。

第36条 アドバンスド・シングルス・プレイにおいてボールを取り上げ接触させる選択権(リフト)
(a)ストライカーズ・ボールが,打席中に1バック・フープか4バック・フープを通過したら,相手プレイヤー
  は,下記(c)に従って,次のいずれかのようにして,次からの打席を始めることができる。
 @そのままの状態のボールからプレイする。
 Aたとえそれが1つあるいはそれ以上のボールに接触していたとしても,自分のボールのどちらか一方
  を取り上げて(リフト)プレイする。この場合,取り上げたボールはただちにボール・イン・ハンドとなり,
  どちらかのボーク・ライン上に置いてプレイされる(第5条Bを参照のこと)。
(b)ストライカーが同一打席で1バック・フープと4バック・フープを通過し,かつ,もう一方のボール(ストラ
  イカーの)が1バック・フープを通過していない場合,相手プレイヤーは,下記(c)に従って,次のいず
  れかのようにして次からの打席を始めることができる。
 @上記(a)@のようにプレイする。
 A上記(a)Aのようにプレイする。
 B上記(a)Aのようにリフトし,かつ他のいずれかのボールに接触させ,クロッケー・ショットを行う(リフ 
  ト・アンド・コンタクト)。
(c)プレイヤーのどちらかのボールが既にペグ・アウトしている場合,上記(a)あるいは(b)に基いて自分の
  ボールを取り上げたり,他のボールに接触させたりすることはできない。
(d)本規則は,『競技の開始において,第3・第4打席でプレイヤーの残りのボールをそれぞれ打たな 
  ければならない』とする第10条の規定に従うものであるが,『そのようなボールはボーク・ライン上から
  打たなければならない』とする第10条に優先するものである。

B.セミ・アドバンスド・シングルス・プレイ競技規則

 両プレイヤーの了承により,ゲームがセミ・アドバンスド・シングルス・プレイで行われる場合,シングル
ス・プレイの競技規則は,以下の規則によって補足される。

第37条 セミ・アドバンスド・シングルス・プレイにおいて,ボールを取り上げ接触させる選択権
本規則は,第36条(a)の『4バック・フープ』という言葉を削除して,第36条を適用するものとする。

C.ハンディキャップ・シングルス・プレイ競技規則

 両プレイヤーの了承により,ゲームがハンディキャップ・シングルス・プレイで行われる場合,シングルス・
プレイの競技規則は,以下の規則によって補足される。

第38条 ビスク
(a)ビスクとは,その前のショットで使用したボールで,ショットを再度できるハンディキャップ・ショットのこと
  である。ハーフ・ビスクとは,それによるポイントが認められない,制限つきのハンディキャップ・ショット
  のことである。しかし,ストライカーが間違えて,ビスクではない打席の最初のショットで相手のボール
  を打ち,その間違えが抗議の限界内に発見された場合,各ボールを元の位置にもどした後,スト
  ライカーはビスクかハーフ・ビスクを選び,自球のうちどちらかでプレイすることができる。
(b)ビスクの数は,両プレイヤーの明らかな実力の違いに応じて与えられるべきである。
(c)1つの,あるいは一連のビスクを与えられたプレイヤーは,ゲーム中いかなる時でも与えられた数だ 
  けビスク・ショットをすることができ,この場合,第10条の規定に優先するものとする。ビスク・ショットを
  する意志を表したプレイヤーは,そのショットをする前なら,ビスクの意志を撤回してもよい。しかし,
  ショット終了後,言葉によって,あるいはコート外に出るなどして,ビスクをしない事を表した場合,
  その後ビスク・ショットをすることはできない。いずれの場合も,相手プレイヤーは,ストライカーがビス
  クをするかしないかの意志を表すまで,次のプレイを開始してはならない。
(d)ストライカーにビスクかハーフ・ビスクが与えられており,そのハンディ・キャップ・ショットを行う前に,ハ
  ーフ・ビスクをする意志を告げなかった場合は,ストライカーはビスク・ショットをするものとみなされる。
(e)ストライカーのビスクやハーフ・ビスクのプレイに疑問がある場合,そのストライカーの打席のすべての
  ショットが終了する前であれば,相手プレイヤーはその疑問を事前に通告してストライカーのプレイ 
  ヤーを中断させることができる。しかし,事前に通告しなかった場合には,ストライカーはそのビスク・
  プレイを正規に行ったものとみなされる。
(f)ストライカーは,その打席の終了時に,ビスクかハーフ・ビスクのプレイを行う意志を明確に表さなけ
  ればならない。もし意志表示をせず,しかも続けてビスク・プレイを行った場合には,第27条が適用
  される。この場合,ビスク・プレイに関わるすべてのボールは元にもどされ,ストライカーは,改めてビ 
  スクかハーフ・ビスクのプレイを行うか行わないかを選ぶようにする。

第39条 ペグ・アウト 
相手プレイヤーのボールのうちどちらかがペグ・アウトするまでは,プレイヤーは,自分のボールの両方が
ローバーでない限り,自分のボールをペグ・アウトさせることはできない。もしそうしてしまった場合には,
そのペグ・アウトさせたボールはコート外に出され,それに引き続くすべてのショットは無効となり,第29条
(d)が適用される。

第39条A 反則プレイ後のビスクの補償
(a)してはいけないプレイをした場合:ストライカーが間違ったフープを通過し,その後継続ショットを行っ
  た場合,その反則がゲーム終了前に発見されれば,ビスクあるいはハーフ・ビスクによってそのプレイ
  をもう1度やり直すことができる。(第27条を参照のこと)
(b)ボール間違えの場合:ストライカーがボールを間違えて,ハーフ・ビスクや1つ以上のビスクのプレイを
  行った場合,第30条の規定が適用される。しかし,その反則が見逃されない限り,その反則にお 
  ける最初のショットの後にハーフ・ビスクかビスクを受けて,ストライカーは通常のプレイをすることがで
  きる(ハンディキャップ・ダブルスの第43条(c)を参照のこと)。

D.ダブルス・プレイ競技規則

第40条 ダブルス・プレイ
(a)ゲームの概要:
  ダブルスは,2人1組のプレイヤーからなる2チームの間で競技される。各プレイヤーは,ゲーム中ず
  っと同じボールでプレイする。ストライカーのパートナーは,ストライカーと同様に各ボールを妨害して
  はならない。もしパートナーが思いがけずボールを妨害した場合は,ストライカーが妨害したものとし
  て対処する。
(b)パートナーの援助:
  プレイヤーは,そのショットにおいて,クロッケー・ショットのためにボールを置いたり,ショットの方向を 
  示したりする助言や援助は,自分のパートナーからのみ受けることができる。しかし,実際にショット
  が行われる時には,パートナーはストライカーの近くから離れたり,ショットの強さや方向を示す目印
  を退けなければならない。
(c)ボール間違え:
  この場合第30条を適用するか,ボール間違えによるその間のフープ・ポイント(ピールによって得られ
  たフープ・ポイントは除く)を第30条(c)から削除・修正して適用する。
(d)クリップのつけ間違え:
  間違えてつけられたクリップやその他の誤った情報に基いてプレイを行ったため,そのプレイのやり直
  しをする場合,そのサイドのプレイヤーは,2人のうちどちらかがストライカーになるか選択することが
  できる。

第41条 オーディナリー・レベル・ダブルス・プレイ
オーディナリー・レベル・ダブルス・プレイの競技規則は,第40条に準じ,また,シングルス・プレイの競技
規則を適用するが,「プレイヤー」という言葉に「サイド」という意味を,また「ストライカー」という言葉に
「ストライカーのパートナー」という意味を含ませなければ適当ではない。

第42条 アドバンスドおよびセミ・アドバンスド・ダブルス・プレイ
両サイドの了承により,ゲームがアドバンスドあるいはセミ・アドバンスド・ダブルス・プレイで行われる場
合,オーディナリー・レベル・ダブルス・プレイの競技規則に第36条ならびに第37条を加えて適用する。
しかし,第36条における「ストライカーのもう一方の(残りの)ボール」を「パートナーのボール」に変更しな
ければならない。

第43条 ハンディキャップ・ダブルス・プレイ
両サイドの了承により,ゲームがハンディキャップ・ダブルス・プレイで行われる場合,ハンディキャップ・シ
ングルス・プレイの競技規則に,以下の修正を加えて適用する。
(a)両サイドに与えられるビスクの数の差は,全体で1/2以内とする。この場合,1/2以上の端数は1
  ビスクとし,1/2 以下の端数はハーフ・ビスクとする。
(b)プレイヤーは,パートナーのボールを5回以上ピールしてはならない。
(c)一方のサイドが,ビスクではない打席において,間違ったボールをその第1打で打った場合,その反
  則が抗議の限界内に発見されれば,そのボールを元の位置にもどした後,そのサイドのどちらかの
  プレイヤーは,ハーフ・ビスクかビスクのプレイをすることができる。



 第4章 競技の習慣およびエチケット

 次のことがらには,行動に関する規則や罰則を含んではいないが,指導や競技を楽しむうえで重要
であり,かつ,役立つものと考えられる。

・プレイヤーの位置
相手がプレイ中,または相手がプレイを終了したのがはっきりするまで,あるいは,問題となるショットを
しようとしている時に,相手の目線や視界にはいる位置にいてはならない。

・競技の迅速化
プレイヤーは,出来るだけ迅速にショットを行うべきであり,ダブルスの場合は,そのパートナーと必要以
上に長く討議しないようにする(75秒以上は超過と考えられる)。

・観客
観客は,競技に対して大声を出したり,競技中のプレイヤーにアドバイスしたり,プレイヤーが犯した,
また犯そうとしているミスを注意したりすることを慎むべきである。観客は,相手の同意があれば,事実
の点についてプレイヤーから出された疑問に答えてもよい。プレイヤーは,自分も自分のパートナーも気
付かずに犯したミスを,ゲーム中の観客の意見や態度のせいにすべきではない。

・助言と援助
ダブルスにおけるプレイヤーは,自分のパートナー以外の者からアドバイスを受ける資格はない。余計
な知識やアドバイスを受けた時,プレイヤーがいかに振舞うかということは,まさに良心の問題なのであ
る。プレイヤーがフープを間違って通過させようとしたり,間違ったボールを打とうとしているのを,パートナ
ー以外のプレイヤーが注意するのはアドバイスの構成要件となるので,トーナメントでは,プレイヤーや
観客がこういった注意をしないようにする。
ショットの方向や強さについてストライカーの助けにするためのサインは,コートの内・外を問わずつけて
はならない。パートナーは,自分のマレットを使って目標を示してもよいが,ショット直前にマレットを取り
除かねばならない。

・問題となるショット
ショットするプレイヤーが,ショットを公正に,また効果的に(すなわち,ファウルしそうか,あるいは,フープ
近くのボールを狙う場合)行えるかどうか疑問がある場合,自分で相手に提案して,ショットを見守るた
めにレフリーを呼ぶべきである。

・プレイヤー間の意見が異なる場合
プレイヤーの不注意でもどす必要のあるボールは,攻撃側と他の側の意見は通常異なるものである。
あるボールに対してロッケーされたかどうか,または,ボールが動いたかどうかといった問題は,一般に肯
定的な意見が否定的な意見より優るものとする。誰か信頼できる証人がいれば,意見の食い違いを
なくすためにその証人に相談すべきであるが,相手プレイヤーの同意がなければならない。

・ボールの位置の確認
ストライカーは,ボールがフープを通過したかどうか確かめるために,フープに対してマレットを置く場合,
相手の許可を必要とする。こういった確認は,いつでも相手と共に行うべきで,また,一方が望むなら
ば,レフリーか第三者によって行われるべきものである。ボールがバウンダリー・ラインを出たり,あるい
は,ボールを取り上げたり,動かしたり,きれいにした場合,そのボールを置く位置が問題となるときも,
同様のことが言える。こういった,ショットの間に行われる決定のすべては,両方のプレイヤーが一緒に
行うべきである。

・レフリーを呼ぶ場合
トーナメントでは,問題となるショットの前に,常にレフリーを呼ぶべきで,すべての問題点をレフリーに問
い合わせるようにする。問題となるショットが行われる前に,レフリーを呼ぶのを怠った場合は,そのショッ
トについてアピールすべきではない。ストライカーがまたそのようなショットをしようとする時でも,自発的に
レフリーを呼ぶように要求するだけにとどめておくべきである。しかし,ストライカーが,普通のショットにお
いて「プッシング」や「ダブル・タッピング」といった反則を犯していると思われる際には,レフリーを呼んでシ
ョットを見てもらうように,ストライカーに忠告すべきである。
相手がクロッケー・ショットにおいて,ロッケー・ボールを転がしたり動かしたりするのを失敗した時などのよ
うに,何回も反則を繰り返していると思われた場合(レフリーも同様に思っている場合)には,プレイヤ
ーは相手に通知してから,レフリーにそうした相手の一連のショットを監視するように要求することができ
る。レフリーや指定のアンパイアは,どちらか一方のチームの要求に応えて,第32条(a)に基づく反則に
ついて監視し,こういった状況下では,レフリーやアンパイアの決定が優先される。

・アンパイア
アンパイアとはそのトーナメントのレフリーにより,以下の権限を持ち活動するよう任命された者である。
(a)あるボールが他のボールに当たったかどうか,クロッケー・ショットにおいてクロッケー・ボールが動いたか
  どうか,あるいは,ボールがペグに当たったかどうかを判定するためのレフリーとしての権限。
(b)あるボールが,完全にフープを通過したかどうか,アウト・オブ・バウンズかどうかを判定するためのレフ
  リーとしての権限。
(c)すべての問題となるショットの判定のためのレフリーとしての権限。



(補足1)抗議の限界

1.間違えてショットした場合:
 (a)相手の次の打席の第1打前なら,ボールは元にもどされる。第27条
 (b)打席終了後,
   ・間違った順序と方向によるフープ通過は認められない。第27条
   ・間違ったフープ通過はビスクにより補償される。第39条A.(a)
2.間違えて置かれたボールをショットした場合相手プレイヤーによる事前通告 第28条
3.別のボールでクロッケー・ショットをした場合:
  その打席の次のショットの前まで(相手プレイヤーはプレイのやり直しができる)。第29条(a)
4.間違えてクロッケー・ショットをした場合:
  その打席の次のショットの前まで。第29条(b)
5.間違えてクロッケー・ショットをしなかった場合:
  その打席の次のショットの前まで。第29条(c)
6.ボールが間違えてペグ・アウトした場合,またはペグ・アウトしたボールを移動しなかった場合:
  得点は無効となり,反則が起きた時点の位置までボールを戻し,プレイをやり直す。第29条(d)
7.ボール間違え:
 (a)相手の打席の第1打の前まで。第30条(c)
 (b)ビスクにより補償される場合も(a)と同様。第39条A.(b)
8.ショット中の反則:
  その打席の次のショットの前まで。第32条
9.得点間違え,クリップのつけ間違え:
 (a)ゲーム終了前までに得点やクリップの誤りを訂正する。第35条(b)
 (b)間違えたプレイヤーの次の打席の第2打の前までに,プレイをやり直す。第35条(c)



(補足2) ルール、マナー等に関する確認事項

 以下では、ゲームを進める上で極めて一般的かつ重要な項目を、本ルールブックに照らし合わせて
簡単に解説したので、初心者のみならず上級者も確認の意味を込めて参照されたい。

1.テイクオフショットでクロッケーされるボールはわずかでも動かなければならない。
2.2個のボールがラインから出、同じ位置に置き直されている場合、ロッケーショットからではなくクロッ
  ケーショットから開始する。
3.一般の場合、マレットのエッジでボールを打っても構わない。しかし、フープ、ペグ、あるいは他のボー
  ルの近くでの意図的なエッジショットはルール違反になる。
4.ロッケーしたボール、例えば赤を黒でロッケーした場合、ロッケー後の赤が再度マレットに当たっても
  構わない(赤はすでにボールインハンドとなったボール)。もちろん、ロッケーが成立する前にマレット
  がボールに2度当たってはいけない。
5.フープの近くでボールを打つとき、フープに体が触ったり、マレットが触ったりしても構わない。また、フ
  ープをガイドにして打っても構わない。ただし足を支えにして肘をついたりする等、体の他の部位を
  利用して打ってはいけない。
  フープ周りでのショットがある場合、レフリーが呼ばれることがよくあるが、これはエッジショットが無い 
  か、ボールがフープとマレットに同時に当たっていないか(クラッシュショット)等を見ている。これらのル
  ール違反があった場合、ボールは元に位置に置き直される。
6.作戦上、最後にデッドのボールに自分のボールを当てて自分の打席を意図的に終了させて構わ 
  ない。
7.フープを通過したボールがそのままコート外に出た場合、1ヤード内に入れて(ヤードライン上に置き
  直して)打席を続ける。ただし、ラインぎりぎりでもボールがコート内に残っている場合、ヤードライン
  上に置き直さずにそのままの状態から打席を続ける。
8.コーナーに2つ以上の接触したボールがあり、すでに正常な位置に置かれている場合、ボールイン
  ハンドとなるボール以外のボールの位置を変えてはならない。
  これらのボールに対してクロッケーショットをする場合、直接クロッケーするボール以外はボールインハ
  ンドとなり、直接クロッケーするボールの周りに自由に置くことができる(例:キャノンショット)。これは
  コーナー上だけでなく、ヤードライン上でも同じである。
9.パスロールの打ち方ではルール違反になりそうな場合(プッシュショット等)が見受けられるので注意
  を要する。
10.デッドのボールをピールによってフープ通過させた場合も得点(デッドボールの得点)となる。
11.最後に自分が打ったボールについては、その後どのような状態になっても、ワイヤードボールとはみ
  なされない。
12.ピールされてフープを通過したボールがコート外に出た場合、そこで打席は終了する。ただし、スト
  ライカーズボールがフープを通過したあとにコート外に出てもこの限りではない。
13.ロッケーする場合、デッドのボールやフープを利用しても構わない。



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